認識のさんぽ道

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冬の月光の力

読書メモ

少し前に,古今和歌集で見かけた歌を書きとめておきたい

大空の 月の光し 清ければ 影見し水ぞ まづこほりける



「影」は、ここでは「月の姿」だそうです

影を見たのは、作者か、それとも水か?で、解釈が分かれるらしい
本居宣長は、これを冬の朝の歌としていて、
「昨夜、作者が水面に月を見た、その水が先に凍っている」としているそうだ

でもこの解釈は、月の光の清さの印象が薄れて面白くない

私は・・
冴え冴えとした月の光が、まるでレーザービームのように射して、
出合った水面をミリミリと凍らせてしまう様子をイメージした

以下、hasutama独断による解説

影見し・・これは、昨日見たなどという悠長な話ではなく、この言葉によって月光が届いていない部分との区別をはっきりさせ、光が射した水面を風景から際立たせている 「し」は、光の到達の完了をも表わしているのである また「見」と水に主観を持たせることで、光の物質的な到達は、透徹した清らかさによって水の心が射抜かれることを意味することとなり、光の心理的効果、月光の精神の到達によって凍ることを示している

まづ・・は、光の射さないところよりも先にという意味とともに、凍る速さ、瞬間冷却状態を表わしており、たとえそれが澱んだ池の水であろうと、清い光がまっすぐに差し込んだことで瞬間的に凍っていく、その様子を動的に描いているのである

水はあらゆるものを受け入れ流動的であるがために、溜まり、澱む 
しかし、厳しい寒さで空気の澄み切った冬の夜に、
冴え冴えとした月光の精神によって射抜かれ、結晶化する
そのイメージがたいへん気持ちよい・・と勝手に自己満足

おしまい




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Comment

編集
ああ!hasutamaさん!
これ、なんていいの!
もう、これ、お気にいりにして永久保存しておくわ!^^

先ずね、歌自体を、「おっ!」と思ったんですよ。
いいなあ…冬の夜の凍れる月影…あの感じをこんなにうまく捉えてる!ってね。
そしてそして…hasutamaさんの解釈に、もうまいりました!って感じです。
本居宣長は偉い先生かもしれないけれど、こんな解釈するんじゃ、
大したことないなって、僭越にも思っちゃったわ!^^
朝明けてから氷が張っているのを見てなんて、そんな時間の経過後を詠んだ
生ぬるい歌なら、この歌の価値は半減してしまうどころか、
ないと言ってもいいと思うわ。そして、影を見たその主語が作者、とするなんて。

『「し」は、光の到達の完了をも表わしているのである
また「見」と水に主観を持たせることで、
光の物質的な到達は、透徹した清らかさによって
水の心が射抜かれることを意味することとなり、光の心理的効果、
月光の精神の到達によって凍
ることを示している』

もう、これ!
素晴らしい解釈文だと思うわ。
これ。そのまま、教科書に載せたいくらい…
『月光の精神の到達』…なんてすてきな言葉なの??!!!

なんだか嬉しくなっちゃって、ぴょんぴょ~ん!^^
久しぶりに、もやもやと心にかかっていたどんよりした雲が取り払われた気分よ。
人間精神の素晴らしさを再び信じる気持ちになれるわ。
hasutamaさ~ん。この文一つで、心を射抜かれちゃったわ!v-347







2013年01月13日(Sun) 11:14
お姉さま~♪
編集
わーん、嬉しいお言葉、本居宣長さんには内緒ですねi-237

和歌の世界はすごいですね 生き生きとした言葉の力、切り取られた情景の鮮やかさ・・それを国で編纂してきたなんて、驚きです 

暗い気分で、テレビにもうんざり・・鬱々と澱んだまま月光に封印されてしまいそうですけれどi-201姉さんを見習って、なんとか心の熱を失わないようにしたいです(最近は、姉さんの言葉の温もりを食べて生きていますよ~i-100

いつもありがとうございます!



 

2013年01月14日(Mon) 00:13
はじめまして
編集
なりびとさんのブログに入った「不死鳥」のコメントに感心して、
こちら様に至りました。

和歌は弩が付く素人ですが、過去に読んだことのある解説は大抵即物的で、
だからどうしたの?と思うことが多いのですが、彼岸花さんのコメント通り、
この和歌の解釈、非常に素晴らしく、感心を通り越して、感嘆しました。

月の光は地球上のものを光と影とに分け、水の心さえ射抜いている。
水はあらゆるものを受け入れ、月の冴え冴えとした精神を結晶化する・・・
そんな心地よいイマジネーション。確かに、私もそう思えてきました。
「見」や「し」、「まづ」の注解なんか、実に見事なものですね。

作者の「よみ人知らず」さんも、さぞかし喜んでいるだろうなあ、
なんて思いました。また、お邪魔させていただきます。
2013年01月16日(Wed) 13:40
☆バーソ☆さまへ
編集
おいで下さり、有難うございます!

え~いやいや、そんな感嘆だなんて・・
あ、でもそうだ!なりびとさんを見習って、
感嘆i-189・・いただけて、
有難うございます!
私とよみ人知らずさんが喜んでおります!!i-237
ほんとに嬉しいな~ なりびとさんが素敵なだけでなく、お友達とまでお話させていただけるなんて、ブログって楽しい♪とあらためて感じ入ります

学生時代、古文は好きではなかったのですけど、数年前たまたまリービ英雄さんの「英語でよむ万葉集」という本を読んで、和歌の素晴らしさを見直しました 
あの、・・私は神秘学徒なものですから、和歌から感じられる昔の人の霊力といいますか、想念力や感知力には並々ならぬものがあると感じて、尊敬してしまうのです

実はなりびとさんへのコメントが楽しかったので、私もバーソさんのところにお邪魔したのですけど、ご挨拶なしで、ごめんなさい

バーソさんの記事の聖書のお話を、とても興味深く読ませていただきました
私が研究しておりますルドルフ・シュタイナー氏も、聖書に関してはたくさんの「講義」を残し、色々な解釈を行っています あまりに不思議なので、どうとらえていいのか、よくわからないのですが・・ バーソさんの記事を拝見し、また読んでみよう!と思いました

どうぞこれからも宜しく御願いします♪
2013年01月17日(Thu) 17:08












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プロフィール

hasutama

Author:hasutama
神秘学徒hasutamaです・・なんてほんとうは、ただのおばさんです
シュタイナーの著作を読むこと、愛犬をかわいがること、音楽にかかわること、お庭仕事、友人とカフェでおしゃべりすることなどを楽しんでいます

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